ジョシュ・ハートネットが熱く語る
超大作『パール・ハーバー』[LA発/先行INTERVIEW]

(ROADSHOW 2001/5月号)

『パラサイト』でブレイク、日本でも人気者となったジョシュ・ハートネット。6フィート3インチ(約188a)もあるこの長身くんの最新作は日本でこの夏公開の『パール・ハーバー』。製作ジェリー・ブラッカイマー&マイケル・ベイの『アルマゲドン』ペアが製作費1億5000万ドル(大幅に越えたとも言われる)を注ぎ込んで描く大河ロマンだ。出演はこれまた長身のベン・アフレック。このふたりが演じる幼なじみのパイロットが真珠湾攻撃まっただなかのハワイを舞台に、同じ女性に恋をし、友情と恋愛、愛国心と戦争の悲惨さに心を揺さぶられる物語。
グレーのニットにブルージーンズがお似合いだったこの日のジョシュに、『パール・ハーバー』のことはもちろん芸能界入りのきっかけから、はたまた好みの女性のタイプまで(!)直撃インタビューしてみた。

>>>今はミネソタ州のミネアポリスに住んでいるんだって?
「そう。僕の故郷なんだ。両親の家とは別に、自分でアパートに住んでいるんだけどね。もっとも最近は撮影で忙しいから家にはめったに帰れなくて宿なしみたいなもんだけど」

>>>以前はハリウッドに住んでいたのよね?
「たった8ヶ月の間だけどね。引越しした理由は単にLAが好きになれなかったから。LAの人たちはショービジネスにどっぷり浸かりきっているから、ビジネスがうまくいっているときはチヤホヤしてくれるけど、ダメだと振り向かれもしないじゃない?そんな環境がいやになったんだ。ビジネスを気にせず、本当の自分でいられるミネアポリスに帰ろうってね。」

>>>少年時代はどんな子だった?
「とても真面目ないい子だったよ。確かにハイパーでクレイジーな時期もあったけど(笑)、いい子だった。」

>>>俳優になったいきさつを簡単に説明してください。
「高校でアメリカンフットボールをやってたんだけど膝をいためてしまって、やることがなくてブラブラしていたときに叔母さんが演劇にトライしたら?って勧めてくれたのがきっかけ。最初は"そんな女みたいなことができるか!"なんて言ってたんだけど。従妹が行ったある劇団のオーディションについて行ったらうかってしまって、それからは舞台三昧。その劇団で活動したあと、NYで演劇系の州立大学に進んだんだ。」

>>>最近は舞台はやってないですね?
「うん、ここ3〜4年はやってないけど、実は今、すごく舞台をやりたい気分なんだよ。映画には時間をとられてなかなか実現できないけどね。」

>>>最初のビッグ・ブレイクはTVの『Cracker』だったのですよね?
「そう。LAに来て2週間目で受けたオーディションで合格してしまって、他の人が体験する下積みっていうのはまったく経験せずにすんだからラッキーだったと思うよ。」

>>>エージェントやマネージャーはどうやって見つけたの?
「ミネアポリスで舞台やってたときに今のマネージャーにスカウトされたんだ。"LAに来る気はない?"って誘われたんだけど、そのときも」僕の答えは"No"。で、かわりにNYの演劇学校に行ったんだ。そしたらそこを退学になって、途方に暮れてたときにタイミングよくまた彼女から電話がかかってきて、それで今度は思いきってLA行きを決心したわけ。」

>>>大学で退学って何をしでかしたの?
「別に何かしたわけじゃないんだよ。ただ学校の方針が肌にあわなかったっていうか。入学したのは26人で、卒業できる生徒の数は9人の州立の学校だった。だから勉強が進むにつれ生徒がひとりひとり間引きされていくんだ。実際、僕は成績はいいほうだったんだけど、そんな環境の中で"明日は我が身"ってビクビクしながら学ぶのはなんだか違うと思って、こっちから辞めた。」

>>>もし俳優になってなかったら何になりたい?
「建築家になりたいね。ちゃんとした収入があるうえに楽しめそうな仕事だから。そういったコンビネーションの仕事がいいね。写真家とか」

>>>ということは趣味で写真を撮ったりするのですか?
「そうだね、日頃写真はたくさん撮るよ。絵を描いたりね。もっとも、設計図を描いた経験はまだないんだけど。でも建築物にはすごく興味があるね。」

>>>さて、『パール・ハーバー』ですが、なぜこの映画に出演しようと思ったの?
「最初僕のところにオファーがきたとき、正直言ってどうしようか迷ったんだよ。というのが僕は"有名になること"に対してちょっと敬遠しているところがあったから。今回の作品はいわゆる<大作>だから、これに出てしまうとイヤでも<Fame(名声)>がついてくるわけでしょ?だからNoと言おうと思っていたんだ。そこで父に相談してみたら、彼が"<Fame>は一瞬で終わるかもしれないけど、後悔は一生ついてまわるものだよ"って言ってくれて、それで一発やってみる気になったんだ。」

>>><Fame>は別に欲しくないってことですか?
「名声ってことに興味はないね。というか、扱いようによってはすごく怖いことだからかまえちゃうんだろうね。それと直面したときにうまく対処できるといいと思ってるよ。」

>>>たとえば。レストランで食事中にファンが寄ってきてサインをねだったらどういう態度をとる?
「自分ひとりのときはできるだけ気分よく接してあげるようにしてるけど、家族と食事中とかだったらちょっとためらうかもしれないな。シチュエーションによるね。ま、僕も人間だからちょっとムッとすることもあるよ(笑)」

>>>あなたのところに出演依頼がきたときは、もう台本はできてたの?
「イエス。それを送ってきてこの大作の役を僕にオファーしてくれたんだからちょっと嬉しかったよね。ハリウッドの若手俳優がみんな狙っていた役だからね。」

>>>演じているキャラクターを簡単に説明してください。
「ベン・アフレックの演じるレイフと僕のダニーは幼なじみの親友。ダニーは父親が飲んだくれで暴力的とちょっと辛い少年時代をすごすんんだ。で、父親の死後はレイフの家に引き取られて、のちにふたりとも陸軍飛行部隊員になってハワイへ行く。そこで同じ女性に恋して・・・っていう感じ。」

>>>この映画のためにどんなリサーチをしましたか?
「これをやる前は真珠湾攻撃といえば、歴史の時間に習ったことぐらいしか知識がなかったけど、今回それ関連の本をたくさん読むことになったよ。アメリカ側の言い分だけじゃなくて、日本側の視点を書いた本や、裏の陰謀などが書かれたものとかいろいろね。でもいちばん勉強になったのは実際に大戦に参加した人々に会って話を聞いたこと。生き証人たちの言葉がいちばんパワーがあった。当時のパイロットたちが、米日英独みんな集まって敵も味方もなく年に1度コンベションをやるんだよ。愛する国のためにそれぞれ戦ってたわけだけど、その人たちが現在こうやって集まってビールを飲みながら平和に語り合えるって、なんかいいよね。」

>>>この役を演じてみて何がいちばん大変でしたか?
「う〜ん。自分が演じているキャラクターと自分自信の考えが一致しないときでも、彼らしく演じないといけない点かな。僕の役柄はちょっと世間知らずなところがあって、それを演じないといけないわけだけど、自分だったらこうはしないのにとか。そういうときってちょっと辛かったよね。それからこの映画のために筋肉をつけなくてはいけなかったのにも苦労したよ。僕はもともと痩せっぽっちだからさ、なんだか筋肉があると変な感じだった(笑)」

>>>筋トレして、ダイエットの毎日?
「そうそう。ワークアウトして、決められたダイエットに従わなくてはいけなかった。食べてたのは魚。僕、もともと肉は食べないんだけど、たんぱく質をたくさん取らなくてはいけなかったから寿司をたくさん食べたよ。1日に3回きちんと食事をとって、大好きなジャンクフードはおあずけだったね。」

>>>飛行訓練は受けたの?
「うん。まず5日間のブート・キャンプ(集中鍛錬)があってそこでみっちりたたき込まれたよ。実際にパイロットに同行して空を飛びながら、操縦の仕方をはじめいろんなことの細かい説明を受けた。さすがに飛行時の操縦はさせてもらえなかったけど、滑走路を走るのくらいは何度か自分でやったよ。」

>>>この映画はロマンチックな恋物語でもあるわけですが、ジョシュ自身、今誰かに恋してる?
「ノー。まったくのシングルだよ(笑)」

>>>彼女にしたいと思う女性の必要条件は?
「輝いている人だね。パッと見て何か内側から光を放っているような人。」

>>>いつかこういう感じの役をやってみたいというドリーム・ロールはある?
「今、友達と脚本を書いているんだけど、それを早くやりたいね。それが僕のドリーム・ロールってところかな。」

>>>どんな役なの?
「残念ながら、今はまだ話すわけにはいかないんだ。ソーリー!」

>>>その映画では、監督もあなたが務める予定ですか?
「ゆくゆくは監督業にも手を出したいと思っているんだけど、今は監督としての技術面とかまだ勉強不足だからね。その作品までには間に合わないと思う。」

>>>ところであなたのヒーローって誰ですか?
「日常生活でいろんな人に会うじゃない?その中で自分を感動させてくれる人たちが僕にとってのヒーローだね。僕をインスパイアしてくれる人なら、俳優だろうが一般人だろうが僕のヒーローさ。でも、人生でいちばん僕に影響を与えた人物といったら父だね。彼は家族をとても大切にする人で僕の親友なんだ。」

>>>次回作は?
「この後に『40Days and 40Nighs』ってコメディを撮り終えたんだ。そして2週間したら、リドリー・スコット監督の『Blackhawk Down』の撮影が始まるんだ。それはモロッコで撮影なんだ。」

>>>最後に『パール・ハーバー』を日本のファンにはどのように見てほしいですか?
「この映画が日本人側から見てもフェアに描かれているように願ってるよ。けっして戦争だけの映画ではなくラブ・ストーリーとして仕上がっているので、みんな気に入ってもらえると嬉しいな。」

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